白くま生態観察記

上洛した白いくまもん。観察日記。勝手にコルクラボ

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

リズム感のない俳優

鴻上さんの著書に、こんなエピソードがある。 名越という、リズム感のない俳優がいた。踊りは下手だけれど、だれよりも楽しそうに踊る。演出家の鴻上は、うまくないけど幸せに踊る姿をみて、いつも幸福になる。それでいいと感じていた。 あるとき名越は、う…

道化

「○○のこと、どう思う―?」 「あいつトロいし、変に笑ってるし、なんかキモイわ―。無理」 「だよな。俺も無理だわ。話しかけてくんなっての」 となりから会話が聞こえてくる。 自分のことかと思って傷つきかける。こっそり顔をみて、知らない人であることを…

竹内友『ボールルームへようこそ』

竹内友『ボールルームへようこそ』(講談社) どうやって魅力を説明すればいいのか、ずっと考えていた。もちろん少年漫画的な面白さは満点である。絵の艶もあって、かなりおもしろい。 しかしそれだけでは、第5-9巻の魅力を説明できない。物語が一見進展し…

妙顯寺

京都の拝観料は高い。そこらの社寺に入ろうと思えば500円かかるし、有名なところだと700円もかかる。強気な値段設定だ。毎週のように観光しているので、硬貨が財布から消えていく。500円に見合うものがあれば文句ない。けれど、実際になかに入ってみると、ア…

ダンス姿勢保持と古武道

竹内友『ボールルームへようこそ』(講談社)が私的ブームである。 他人に嫌われないよう目立たず生きてきた主人公が、「ダンスという場では自分を出してもいいんだ嫌われないんだ」と気づき(第4巻まで)、パートナーと正面からぶつかり合うなかで、自分な…

圓光寺

圓光寺 雨が降った。よい状態の苔を見られる。圓光寺に行ってきた。 圓光寺のある一乗寺は坂になっている。急なので、自転車で登るのは難しい。自転車を押しながら目的地まで。 圓光寺http://www.enkouji.jp/grounds.html 池泉式の庭園がある。建物に座って…

高石宏輔『声をかける』

高石宏輔『声をかける』(晶文社、2017年)。 某氏がおすすめしていた。「ナンパは自傷。」との言葉にひかれて購入。 よかった。 【構成】 話すのが苦手、ノリに身を任せるのも苦手。はっきりいって、主人公は女性に声をかける人種ではない。しかし彼は、そ…

理想像

小学生のころ、大人になったらこうなりたいという理想像があった。 夢水清志郎だ。 はやみねかおる「名探偵夢水清志郎事件ノート」のシリーズに出てくる探偵だ。黒いスーツを年中着続けて、やせ形で身長は高い。針金細工みたいな。部屋にはうずたかく積まれ…