2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧
昔からの読者は知ってのとおり、このブログは孤独と愛をテーマのひとつにしている。 ぼくは昨年3月に親友を亡くした。 エッセー、あるいはある人のこと - 白くま生態観察記 それからずっと、さみしくてたまらなかった。京都に来てからも、毎日毎日、涙があふ…
エーリッヒ・フロム(鈴木晶訳)『愛するということ』新訳版(紀伊国屋書店、1991年) 超短文要約愛は世界にたいする能動的な態度・人格である。 ――ざっくり内容紹介 この本は「愛は技術だろうか」という衝撃的なことばで始まる(第1章)。 フロムによると、多…
このブログでは、福永武彦をもとにして愛を考えてきた。 去年、すでに三冊を取り上げた。どれも拙くて福永さんを読んだことある人にしか伝わらないので、リンクは貼らない。 いくら拙いとはいっても、『愛の試み』を取り上げた回は酷すぎた。本を理解する気…
「好きな人に告白する言葉を教えて」という質問に対して、永六輔さんが答える。 とっても素晴らしくて、永六輔さんを好きになってしまう。 永六輔さん、まだ恋愛がよくわからなかった高校の時にこの回答をネットで見かけて衝撃を受けたのを覚えてる。 #永六…
ぼくの周りの人たちは、普通の人よりも優秀で、頑張り屋さんで、気配りも効いて、自分でできることは自分でやって、他人に迷惑をかけようとしない。 振られた仕事はちゃんとこなすことはもちろん、周りの人が困ってたらヘルプに入って、「助けあうのが友だち…
ぼくは人をよく好きになる。 たとえば人がぼくのために何かしてくれたとき。「ありがとー」と感謝の言葉を伝えるけれど、その後ろに(大好き!)と隠していることが多い。 ほかには、派手じゃないけど大事なことをやっている人を見たときとか、がむしゃらに…
ゴロゴロゴロと揺れた。 何が起きたのかわからなくて、ぼんやりと目を覚ましながら、ああ地震かと気づく。 そしてグラグラッ、ドンッと身体が浮いた。 あっ、やばいなこれ。体験したことのない揺れだ。 寝ぼけていたから何も動けない。自作の本棚が倒れるの…
あなたが、友だちと電車に乗っていたとする。 立ち続けるゲームをしよう、と友だちに提案する。吊革などにつかまってはいけないし、足を一歩でも動かしてもいけないというルールだ。負けたほうがジュースをおごる賭けも追加する。できれば勝ちたい。 勝利条…
女性がお酒を飲みながら愚痴る。 「男からライン来てるんだけどさ……見てよこれ。「もしよかったら、ついでにご飯食べない?」だよ? 何なのこれ? もしよかったらって何? ついでにって何? 誘うんならちゃんと誘えっての」 ぼくは男の側に立って反論する。 …
あるひとから「励まして」と言われたことがある。 そのひとは自由なひとで、いつも笑っていて、マイナスの感情なんて傘に降った雨粒みたいに流れ落ちていくひとだった。 だから、そのひとが落ち込むなんて予想外で、ぼくに言ってくるのも予想外で、というか…
大学3年のとき、ひとりの女性に「思ってること、ぜんぶ言っていいんだよ」と言われた。すでに限界だったぼくは、ドロッドロの感情をぶちまけてしまった。そのひとは、しばらく沈黙して「やってきたものが大事だったから、ぜんぜんできなくてつらいんだよ」と…
「どんなひとが好きなの」と訊かれると、いつも回答に迷う。 迷って迷って開き直って「好きなひとが好きなんだよ。好きってそういうもんでしょ」と言いたくなるけれど、でも目の前のひとから求められているのは、そういう回答じゃない。 話のタネになる、拡…
ゼミの先輩が神田松之丞の講談を生で聴いたらしい。 彼の講談は、ぐいっと世界に引きこんでいく手腕がすばらしい。いつのまにか彼の世界に入りこんで、そのまま終わりまでもっていかれる。 松之丞はお客とのコミュニケーションが上手で、空気感を捉えながら…
ぼくが「さらけだし」を始めたのは佐渡島さんに言われてからだけど、さらけだしたらどういう状態になるかについて彼は語らない。表の場所で語っているのを見たことがない。 そうすると、あまり考えない人たちは「とにかく、あけっぴろげにすること」を第一目…
宮崎駿さんの『風立ちぬ』に、ひとつだけ許せないシーンがあった。 結核の菜穂子さんの横で、二郎がタバコを吸うシーンである。 結核を患って大変な菜穂子さんと同じ部屋で、タバコを吸うとは何事か! と思った。ただでさえ肺が弱っているのに、追い打ちをか…
京都の街を歩くとき、しゃがみこむようにしている。 視点を変えると見えるものが変わってくる。 歩いているときには見えなかったものが、視点をぐーっと下げたときには、大きな存在感とともに目に入ってくる。動きながら高い視点から見下ろすのと、とまって…
ひとり暮らしを始める後輩の手伝いをした。東京から京都に来て、はじめてのひとり暮らしだ。 ぼくと同じ状況だから、なんだか去年を思いだしてウキウキしてしまう。ふたりで自転車に乗って、「ここのリサイクルショップ安いし、掘り出し物あるよ」とか「ここ…
三田さんの『インベスターZ』が期間限定で無料になっている。Kindleで1-10巻まで無料だ。https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00F4PDB3E?ref_=dbs_pwh_calw_0&storeType=ebooks 第8-9巻で堀江貴文さんが出てくる。 堀江さんがベンチャー投資をするときの…
ぼくが佐渡島さんと出会ったのは、2016年11月のNHK「プロフェッショナル」だった。 その日の番組は、10代vsプロフェッショナルと題した特別編だった。そのひとつの企画に、天才編集者と称して佐渡島さんが出てきた。 番組のサイトは残っているけど、映像は残…
「自分はなんてダメなんだろうと言う人ほど、ダメ具合を正しく認識してないんだよね。ほんとにダメなところを避けて、四六時中ダメだと言ってる」 「ダメなところを見ていれば、ダメだからこうしようってなるはずなんだよね」 「ダメだと言いながら、ダメだ…