白くま生態観察記

上洛した白いくまもん。妄想日記。妄想は妄想です。実在しません

LGBTが気持ち悪い人の本音 「ポリコレ棒で葬られるの怖い」news

LGBTが気持ち悪い人の本音 「ポリコレ棒で葬られるの怖い」 - withnews(ウィズニュース)

withnewsはしっかりした記事を出していて、結構好きな媒体である。

かしこまった場では話せないけれど、人間ってこういうの読みたいよね、みたいな記事を的確に出してくる。

 

今回はLGBTsについて。

「理解できない。気持ち悪い」と感じる男性へのインタヴュー。

ポリコレの圧力にどう対応すればいいのか、悩み続ける人がいた。実際こういう人が多いだろうね。

引用。

 

「後になって『あの時傷ついた人に気付けなかったあなたは罪人です』と言われると、『うち実家の花畑はキレイだなあ』と思っていたら、いきなり戦闘ヘリが飛んできて機銃掃射で荒らされる、みたいな気持ちになるんですよ」

 

「強迫観念として、ポリティカルコレクトネスに反してしまったら、僕の方が社会的に葬られるというのがあるんですよ」

 

「じゃあもう怖いから、何も関わらない方がいいとなってしまう。でもそれじゃあ、苦しんでいる当事者に対する偏見は消えなくて、ますます当事者は苦しみますよね?」

 

「忖度(そんたく)して『差別はよくない。みんなで明るい未来をつくろう』と回答すれば、良かったのかもしれない。でも、それじゃあ本当の解決にならないですよね?」

 

感想①黒くま

なんで自分が被害者みたいに語ってるんだよ。わからないのに、偏見の解決ができるんですか。みんなで明るい未来は存在しない。必然的にマイノリティは生じるの。そういう人が声をあげてるの。

他人は他人で、自分は自分。価値観が違うのはあたりまえでしょ。いまさら気づいたの? わからないなら無理にわかろうとしない。距離を取りながら接する。自分がマイノリティだって感じたことないんですか。

自分の価値観を疑って、押しつけるのをやめましょうってだけ。これが普通の人間関係。

はいおしまい。

 

感想②白くま

理解できないものを気持ち悪いと感じるのはあたりまえ。正常な心の反応。そして、けっこうわかる。

LGBTsの人たちが言っているのは、「理解しなくていいけど、私たちみたいな人もいるんです。知ってください」ということだけ。

その人たちの世界観を理解する必要はまったくなくて、理解しなければポリコレに反するというわけでもない。普通に接すればいいだけ。かかわらないという方向にいくのは、いささか極端な反応である。

 

じゃあ、普通に接するとはどういうことか。

すこし遠回りをする。

ぼくは人間心理に関心があるから、LGBTsの人を積極的にフォローしている。本や漫画や映画、実際に話したりもしてきた。だから、世界観がある程度はわかってきたつもりである。

ただし、完全にはわからない。

あたりまえだ。人間と人間が、互いのことをわかるわけがない。ましてや人間関係の根本が異なる人を理解できるわけがない。

思うに、普通の異性愛者がLGBTsの人と接して直面するのは、目の前の人間が自分には理解できない価値観をもった人間である、という事実である。

記事の男性は、いままでの人生で、こんなにも価値観が違うことを突きつけられた経験がないんじゃないか。日本国内で、同じような社会階層で、同じような異性愛者とだけ話していれば、価値観が違って衝突することがあっても「どこか同じだよね」という共同幻想に浸かっていられる。こういう人は「LGBTsが理解できない」という以前に、「目の前の人間さえ理解できない」ことに目を向けたほうがいい。LGBTsに対する問題というよりも、この人の世界観の問題である気がしてならない。

日本人に説明するとき、相手が外国人だったら、とイメージするとわかりやすい。

空気を読まず、権利を主張し、意見をバンバン言ってくる(というステレオタイプを使う)。そういう人がいても「まあそうだよね」と軽く流すはずだし、もし海外赴任でマネジメントしなくちゃいけないとなったら、そういう行動原理にあった体制を作るはずだ。

相手の価値観を認めて、過度に立ち入らないはずである。立ち入らなくても関係は構築できるし、構築しなくていいなら避ければいい。理解する必要はなくて、適度に距離を取ればいいだけだ。

もっと無関心になればいい。

他人は他人で、自分は自分なんだから、他人の価値観には踏み込まない。前提がまったく違う人間がいるんだ、それが当たり前なんだ、ということを知ればいいだけである。

理解できない人間が、偏見に満ちた状況をただせるわけもない。全員で明るい未来などというものは実現できないし、マイノリティはマイノリティである。ただ、そういう人たちを無意識に踏みにじるのはおかしい。

全員に「嫌なこと言っちゃうかもしれないけど、気づいたら言ってね。直すから」と言って、言える環境を作ればいい。たったそれだけ。普通の人間どうしの関係。

共存とは理解できない他者を受け入れることではなくて、理解できない他者と距離をとることである。

 

ぼくが打ち明けられたら、「へぇ、わかんねぇわ。まあ、人間そういうとこあるよね」という感じで、普通の人間関係のままだろうな。

そもそも淡泊な人間関係だけど。

 

【追伸】

こういう人は多いし、実際とても優しい人だったりする。目の前の人間を大事にしようとするから、真剣に悩んでいたりね。

ポリコレ・セクハラ運動の戦略的な失敗でもある。真っ先に取りこむべき優しい人までも、「ミスった瞬間に人生が終わる」ような強迫観念を抱かせてるんだから。根強い反感はあります。「こんなんじゃ何も言えないじゃないか」ってね。

マジョリティを取りこまないと成功しないのに、マジョリティのマジョリティ(普通の優しい人)まで敵に回しかねない。現状だと極端事例が独り歩きして、単なるミスでアウトになると思う人も多い。

「一部の人たちが侮辱してくるのを耐え続けるのはおかしいじゃないか」と言うだけではなくて、「普通の人がミスするくらいでは普通に傷つくだけです。言って変わってくれるなら、まあ大丈夫です。人間は傷つけあうものですからね、お互い様です」まで言ってほしい。できれば。

でもそういう人の優しさって、ベクトルが自分に向いてるんだけどね。ほんとうは優しくない。